間取りの話  ―長文ですいません―

注文住宅を考えた時、どのような間取りにしていくのか、検討に入ります。
間取りは、無限にあります。一から設計を考えた場合には、必ず”前代未聞”といえる間取りが出来上がる程、無限のパターンが存在します。

仮に、いくつもの基本の間取りを用意している住宅会社の「基本プラン」であったとしても、その中で少しの変更を加えただけでも”今までにない建物”が出来上がるはずです。
そのオリジナリティは今後の生活をしていく上での気持ちの中で、面白さを含みます。

それぞれの家によって、細かい部分の希望は変わるため、とりあえずおおざっぱに、5LDK・4LDK・3DK等まずは部屋の個数を決めていくと検討しやすいものと思います。

しかし、この際難しいのが、現在の住む人数と将来の住む人数に違いが出てくることです。
意外と現時点での状況で判断される方が多く、実際、数年後にはいらない部屋が出来てしまったという話や、部屋数が足りないので増築したい・・という話を多く聞きます。

家族環境で例を挙げますと、夫婦2人と子供2人の4人で、建築するとなれば、3LDK(個室3部屋とリビングスペース)で十分事足りる状況です。その場合、自分たちの親は別居していると仮定した設定です。
人間の営み上、親が先に亡くなる事が多く、両親が同時に亡くなる事は滅多にありません。
片方の親が亡くなった際、そのまま一人で住んでいてもらうのか、そこから同居が始まるのか、その辺りまで検討の必要があります。
その場合には、「もう一部屋作っておくべきだった」可能性が出てきます。そんな事がなかった場合には無駄な部屋ともなり兼ねませんが、備えは必要で、そういった将来の検討はもっと必要です。
それまでの間は客間として使う事も考えられますし、一階に1部屋設ける事で、将来の自分たち夫婦の部屋ともなり得ます。(歳を取ると2階へ上がるのが億劫になるので・・・

また、逆に子供たちの部屋として確保する部屋については、何年間、個室で使うかを考える必要があります。
幼少期は多分、自分の部屋を使う事はなく、寝る部屋も親と一緒かと思います。
実際、自分が子供の頃を思い出すと、「自分の部屋」をまともに使ったのは、小学校高学年位からようやく使い始めたのではないかという記憶があります。
そして、自分の場合は大学の卒業まで部屋を使ったので、賞味12年間利用しました。これが高卒で就職したり、大学から一人暮らしを始めた場合はもっと短い年月の利用になります。

この時に、使わない部屋がでてきます。もったいないと考える方も多いと思います。
場合によっては、兄弟二人の部屋を一体にして、間を家具で仕切っておくことで、将来大きな1部屋として利用できるようにも出来ます。この場合には兄弟それぞれのプライバシーは薄れるので、子供たちに嫌がられるかもしれません。

個人的な考え方としては、子供部屋は使わなくなっても、”とっておいた方がいい”と思います。
なぜかというと、子供たちは一度外に出て、就職して、独立できる状況になっても、お盆や正月には帰ってくるからです。
その時に、もしかしたら家族で、結婚した後には夫婦で、更には子供(自分達からすると孫)もつれてくるかもしれません。
その時に部屋がなければ日帰りですし、泊まっていく部屋を残しておいてあげる事も大事なのかなと考えます。
そう考えると無駄な部屋ではなくなります。

話をまとめると、夫婦2人・子供2人の家族構成で、4LDKが理想ではないかと考えます。
これは、一般的な感じなので、その他に趣味の部屋が欲しい方もいますし、それぞれの好みに合った部屋づくりをしていきましょう。
それができるのが注文住宅です。楽しみながら検討されると良いと思います。

例えば4LDKの間取りと決まった際には、今度は部屋の配置を考えていきます。
平屋・2階建て・3階建てでの建築については、土地の大きさと合わせた検討が必要です。
土地の利用の仕方・使い勝手を考慮すると一般的には2階建てが多くなります。

平屋は同じ建物坪数で考えると敷地スペースを多く取ってしまい、3階建ては住んでいて、上に上がる事の不便さを感じます。
とは言っても、広い敷地であれば、実際は平屋の方が過ごしやすく、狭い敷地では3階建ての方が有効利用でき、また上階からの眺めや日当たりは良くなります。

一般的に多い2階建てにて、4LDKのプランの場合の配置として多いのが、1階にLDKと水廻り(洗面所・浴室)と1部屋、2階に3部屋のパターンが多いです。この場合、1・2階のバランスでだいたい同じ大きさに出来、総2階の建物かそれに近い形となります。外観の形はシンプルですが・・・
総2階の建物が、無駄がなく、安価に、そして構造的にも丈夫に収まりますので、街を散策していても、形としては一番多く見るパターンとなります。

その配置を考えた場合には、1階では、水廻りは方角で「北側」に配置します。
なぜかというと、”部屋”に光を取り入れるためです。太陽の通り道の関係上、南側には光が多く当たります。
水廻りを南に配置すると、どうしても部屋が北側となってしまい、普段過ごす生活空間に光が当たらない事となってしまうためです。「
全部南側」は理想的ですが、そういう間取りは使い辛く、また現実的には無理な作りです。

そして、LDKと1部屋を南に面して配置します。
この際、部屋同士をつなげるパターンと、廊下を挟んで分けるパターンが存在します。
部屋をつなげる場合は、玄関は端っこ、分ける場合は、玄関が中心となります。

部屋を分ける形のメリットは、LDK=うるさい空間、1部屋=寝室と考えた場合、廊下が間に入っていた方が、寝室にいる人にとっては落ち着けます。そして、LDKにいる人にとっても、音の問題での気の使い方も緩和されます。

部屋をつなげる形のメリットとしては、容易に行き来しやすくなる事です。分けた場合には使い道としてあまり大きな意味をなさない部屋となってしまう場合は多く、つなげることで、幼少期の子供の遊びスペースとして、または、LDKにソファやダイニングテーブルがあった場合に移動するのは面倒なので、冬場には、このつなげた部屋にこたつを設置してこちらを第二のリビングとして食事をしたり、くつろぐ空間にしたりも可能です・・・と使い道が広がる事です。
これらは、各家庭の状況によって変わるので検討してみて下さい。

2階については、建物の幅にもよりますが、3部屋を南側に面した配置、若しくは、子供部屋を東側か西側にて南北に分け、その反対側に寝室を設定する配置が一般的です。

南側3部屋横並びにした場合は、それぞれの部屋の日当たりが非常によく快適です。
デメリットは、真ん中に来る部屋の窓が、南側以外に取りにくい事、それぞれの部屋が壁一枚でつながっているため、音の問題を気にする必要がある事かと思います。
後者の配置の場合は、子供部屋の一つが南に面していない事で、日当たりが悪くなる事が考えられます。
しかし、子供部屋は学校に通っている間は使わないので、朝日の当たる東側、学校から帰ってきた頃に日の当たっている西側にあってもあまり不便は感じないかと思います。
寝室と子供部屋の間に廊下を挟み、部屋を分ける事で音の問題を気にしなくて済む事や各部屋に窓を2つづつ取る事が出来るのもメリットかと思います。

上記は、参考例で、家庭により様々に変化していくのが間取りです。
これに、物入れや納戸・クローゼットも含め検討して、頭の中で徐々に生活のイメージを膨らませて行きましょう。
その中で新たに便利な使い方を思いついた場合には、再度、間取りに反映させて、希望を変更して・・・これを繰り返していくと住んでからのイメージがわきやすく、住んでから「ここをこうしておけばよかった・・」が少なくなります。

極論をいうと、間取りは、はっきり言って住んでみないとわかりません。「家は3回建てないと良い家は出来ない」とよく言われますが、個人的には3回建てても完全にはならないと思います。
時代の移り変わりや、家庭の変化、そして住む人の気持ちの変化があるからです。
そこに”絶対”は存在しないので、間取りに100%を求めるあまり、仕事に影響が出たり、健康を害するほど悩みすぎるのはやめましょう(笑)。

しかし、たくさん想像する事で理想に近づけるとは思っています。失敗をして欲しくないので、出来る限りは悩んで頂きたいです。
頭の中で「これは必要ない」という、打消しの考えも有効で、住んでから、”あの時に知ってはいたが、不要と考えた”という事が、自分自身での迷いを少なくし、心の安心にもつながります。

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